「不動産投資で節税できると聞いたけど、具体的にどういう仕組み?」「年収700万円以上だと特に効果があると言われるのはなぜ?」本記事では、不動産投資の節税効果を生む3つの仕組みと、確定申告のポイントを具体的な数字で解説します。不動産投資の基礎知識もあわせてお読みください。
Contents
📋 目次
年収700万円以上で節税効果が高い理由
日本の所得税は累進課税制度のため、年収が高いほど税率が高くなります。
| 課税所得 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195〜330万円 | 10% | 9.75万円 |
| 330〜695万円 | 20% | 42.75万円 |
| 695〜900万円 | 23% | 63.6万円 |
| 900〜1,800万円 | 33% | 153.6万円 |
| 1,800〜4,000万円 | 40% | 279.6万円 |
年収700万円以上のサラリーマンは所得税率が23〜33%程度になります。不動産投資で赤字(損失)を計上すると、この高い税率が適用される所得を減らせるため、節税効果が大きくなります。
節税の3つの仕組み
仕組み①:減価償却費による所得圧縮
建物部分は「減価償却資産」として、法定耐用年数に応じて毎年経費として計上できます。
例:中古ワンルームマンション(建物部分600万円・耐用年数残10年)の場合、毎年60万円を減価償却費として経費計上できます。実際には現金の支出がないにもかかわらず、帳簿上の赤字を作れる点が節税の核心です。
仕組み②:ローン利子の経費計上
不動産投資ローンの利子は「借入金利子」として全額経費計上できます。
例:2,000万円ローン・金利2.0%の場合、初年度の利子は約40万円が経費になります。
仕組み③:損益通算で給与所得と相殺
不動産収入(家賃)から経費(減価償却費・ローン利子・管理費等)を差し引いた結果が「赤字」になれば、給与所得と損益通算して課税所得を圧縮できます。
💡 重要:これは「帳簿上の赤字(実際には現金が入っている)」を作ることで節税するスキームです。減価償却費は現金支出なしに計上できるため、実際のキャッシュフローはプラスでも、税務上は赤字にできます。
節税額シミュレーション
モデルケース:年収800万円のサラリーマンが2,000万円の物件を購入した場合
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間家賃収入 | 102万円(月8.5万円) |
| 減価償却費(年) | ▲60万円 |
| ローン利子(年) | ▲40万円 |
| 管理費・修繕積立(年) | ▲22万円 |
| 固定資産税(年) | ▲7万円 |
| 不動産所得(帳簿上) | ▲27万円(赤字) |
| 節税額(税率33%で計算) | 約8.9万円/年 |
実際には家賃収入102万円が入りながら、帳簿上は赤字を計上することで、年間約8〜10万円の節税効果が期待できます。
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注意点・やってはいけないこと
- ⚠️ 節税目的だけで投資判断してはいけない:減価償却が終了する10〜15年後以降は節税効果がなくなります
- ⚠️ 確定申告を必ずする:無申告は追徴課税・延滞税のリスクがあります
- ⚠️ 売却時の税金も考慮する:物件売却時に譲渡所得税がかかります(短期5年以内は税率が高い)
節税に関するよくある質問(Q&A)
Q1. 節税目的だけで不動産投資を始めても大丈夫?
A. 節税目的だけでの投資は危険です。減価償却期間(5〜15年程度)が終わると節税効果はほぼなくなります。その後も物件を保有し続けるには、キャッシュフロー・資産価値の観点からも投資として成立している物件を選ぶ必要があります。「節税だけ」を謳う業者には注意が必要です。
Q2. 赤字申告は翌年以降も影響しますか?
A. 不動産所得の赤字は翌年以降3年間の繰越控除が可能です。ただし、赤字が過度に大きい場合や継続的な赤字申告は、金融機関の融資審査において「収益性の低い投資」と判断され、追加融資を受けにくくなる可能性があります。節税効果と融資枠のバランスを考えて運営することが重要です。
Q3. 妻(夫)名義にしたほうが節税になりますか?
A. 配偶者の年収・税率によります。年収700万円以上の高所得者が節税効果を最大化したい場合は本人名義が有利ですが、配偶者も高年収であれば分散することも選択肢です。ただし、融資審査は申込者の収入で判断されるため、融資条件に影響することも考慮してください。必ず税理士に相談の上で判断しましょう。
Q4. 青色申告と白色申告、どちらが有利?
A. 不動産投資では青色申告(65万円控除)を強く推奨します。青色申告特別控除(最大65万円)・赤字の3年間繰越・家族への青色事業専従者給与が適用可能です。事前に税務署への届出(青色申告承認申請書)が必要ですが、開始翌年からすぐに適用できます。
節税で活用できる経費・控除の一覧
不動産投資で認められる経費と控除は意外に多くあります。以下は、年収700万円以上の投資家が活用すべき項目です。
必ず計上すべき主要経費
- 減価償却費:最大の節税効果。建物部分を法定耐用年数(RC造47年、木造22年)で均等償却。年100〜200万円程度が見込める
- ローン利息:元金返済分は経費にならないが、利息部分は全額経費。初年度は返済額の60〜70%が利息のため、節税効果が大きい
- 固定資産税・都市計画税:毎年発生する確実な経費。年3〜5万円程度が一般的
- 管理費+修繕積立金:全額経費。月1〜2万円で年12〜24万円
- 管理委託費:サブリース業者への支払い、または管理会社への支払い。月賃料の5〜10%
- 火災保険料・地震保険料:年1〜2万円。空室補償特約も経費対象
- 空室対策費用:リノベーション費用・クリーニング費用・募集広告費など。必要に応じて計上可能
- 不動産投資関連の研修・コンサル費:セミナー参加費・書籍・税理士相談料など
活用すべき所得控除(青色申告の場合)
- 青色申告特別控除:最大65万円(要件:複式簿記での記帳、電子申告)。これだけで年50〜150万円の税金が還付される
- 基礎控除:48万円(全員)
- 配偶者控除:配偶者の年収が103万円以下の場合、38〜48万円の控除
- 扶養控除:子ども1人あたり38〜63万円(子どもの年齢により異なる)
年収別・節税計画の実例
理論だけでなく、実際にいくら節税できるかを年収別に見てみましょう。前提条件は同じ(減価償却費80万円+ローン利息30万円+その他経費40万円=計150万円の赤字)としています。
年収500万円の場合
所得税率:20%
不動産所得の赤字150万円により、給与所得から控除可能な額は赤字の全額。ただし、給与所得が500万円の場合、控除対象となる赤字は限定される可能性あり。一般的には約80〜100万円の赤字控除が見込め、年16〜20万円の節税効果。
年収700万円の場合
所得税率:23%
年間150万円の赤字が全額給与所得から控除される場合、年約35万円の節税効果(所得税23%+住民税10%)。さらに、ローン利息が年40万円あれば、実質的な給与所得圧縮により、年50万円以上の税金還付も可能。この年収帯から節税効果が顕著になります。
年収900万円の場合
所得税率:33%
同じ150万円の赤字で年約50万円の節税効果(所得税33%+住民税10%)。複数物件を保有する場合、赤字が累積して減価償却期間の終了まで継続的に節税できます。ただし、赤字が過度に大きいと融資銀行の信用が落ちるため、年1物件程度の速度で拡大することが推奨されます。
年収1,200万円以上の場合
所得税率:40%以上(所得税33%+復興特別税+住民税)
最大の節税効果が見込める層。年150万円の赤字で年60万円以上の節税効果。複数物件投資により、年200万円以上の減価償却を得られれば、年100万円近い節税が継続可能。ただし、「節税効果を目当てに無理な投資をする」ことは厳禁。投資として成立する物件を選ぶことが大前提です。
節税効果の終わりと長期保有戦略
多くの投資家が見落としがちなのが「減価償却期間の終了」です。節税効果は永遠ではありません。
減価償却が終わったらどうなるか
RC造の建物であれば47年、その後も物件は保有可能ですが、減価償却費がなくなると年間の赤字が消滅します。結果として、「毎月のキャッシュフローはプラスだが、確定申告上の所得もプラス」という状態に転じます。給与所得との合算で課税対象となるため、青色申告特別控除がなくなると節税効果がほぼゼロになります。
対策1:複数物件による赤字積み上げ
最初の物件の減価償却が終了する前に、2物件目・3物件目を購入して赤字を積み上げるアプローチ。ただし、融資審査が厳しくなる可能性があり、年収1,000万円以上での多棟化が現実的。
対策2:売却・買い替えによるリセット
減価償却が終了する時点で物件を売却し、新しい物件を購入することで、減価償却期間をリセット。ただし、売却時の譲渡税(購入価格との差額に対する20.315%)と買い替え時の諸費用を考慮する必要があります。
対策3:所有をシフトさせる
配偶者や法人化により、課税主体を変更することで継続的な節税効果を得るアプローチ。ただし、法人化には設立費用・法人税・毎年の決算報告費用が必要となり、年間200万円以上の収支がないと費用倒れになります。
節税は不動産投資の「副作用的なメリット」であり、投資の主目的ではありません。「キャッシュフローが出ているか」「資産価値が保全されているか」を最優先に判断し、その上で節税効果を享受することが、長期的な成功につながります。
節税効果:年収別シミュレーション比較
実際に年収がいくらの人がどのくらい節税できるかを比較します。前提:減価償却費60万円+ローン利子40万円=不動産所得の赤字100万円
| 年収 | 所得税率 | 節税額の目安(年) | 節税効果 |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 20% | 約20万円 | 普通 |
| 700万円 | 23% | 約23万円 | 良好 |
| 900万円 | 33% | 約33万円 | 高効果 |
| 1,200万円 | 33〜40% | 約33〜40万円 | 最大効果 |
※住民税(10%)と合算すると実効税率は各段階で10%高くなります。年収900万円の方は所得税33%+住民税10%=実効43%の節税効果が見込めます。不動産収入の赤字100万円で約43万円の税金が還付される計算です。節税詳細記事と合わせてご確認ください。
ただし、節税のために「収益性の低い物件」を選ぶのは本末転倒です。まず投資として成立する物件を選び、その上で節税効果を享受するというスタンスが長期的な資産形成につながります。金利上昇時代の投資判断もあわせてご確認ください。
まとめ
不動産投資の節税効果は「減価償却費・ローン利子・損益通算」の3つの仕組みによって生まれます。年収700万円以上のサラリーマンは税率が高いため、特に節税効果が大きくなります。ただし、節税はあくまで副次的なメリットであり、物件の収益性・立地・管理状態を第一に投資判断することが重要です。失敗事例記事も参考に、正しい判断をしましょう。
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