「第一種住居地域ってどんな場所?」「投資用マンションを買うなら良いエリアなの?」——そんな疑問を持つ方に向けて、東京都心の不動産投資に特化した当メディアが、投資家目線でわかりやすく解説します。
第一種住居地域は、住居環境を守りつつ大型マンションも建てられる”バランス型”の用途地域です。生活利便施設も一定数揃っており、安定した賃貸需要が見込めることから、東京の不動産投資において「王道エリア」のひとつとして注目されています。
この記事では、第一種住居地域の基本ルール・投資上のメリット・注意点を整理したうえで、投資判断に使えるチェックポイントまで詳しく解説します。
Contents
第一種住居地域とは?基本ルールを確認しよう
第一種住居地域(だいいっしゅじゅうきょちいき)は、都市計画法に基づく用途地域のひとつで、住居系8種のうち中間に位置するゾーンです。
名前に「住居」とついているとおり、あくまで住環境の保護を基本としつつも、一定規模の商業・業務系施設の建築を認めており、純粋な低層住宅地(第一種低層住居専用地域)や中高層専用地域よりも”使い勝手”が広がっています。
建築制限の概要
第一種住居地域では、以下のような施設を建てることができます。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| ✅ 建築できる主な用途 | 住宅、共同住宅(マンション・アパート)、老人ホーム、診療所、店舗(床面積3,000㎡以下)、オフィス(床面積3,000㎡以下)、ホテル・旅館(床面積3,000㎡以下)、ボーリング場・スケート場など |
| ❌ 建築できない主な用途 | カラオケボックス・ダンスホール、パチンコ店、キャバレー等の風俗施設、工場(一部を除く)、大規模物販施設(3,000㎡超)、倉庫業の倉庫 |
建ぺい率・容積率の目安
建ぺい率・容積率は自治体によって異なりますが、一般的な数値は以下のとおりです。
- 建ぺい率:60%(東京の多くの区で設定)
- 容積率:200〜400%(地域によって異なる)
- 高さ制限:なし(容積率・斜線制限の範囲内で高層化可能)
容積率200〜400%というのは、用途地域全体のなかでは中程度の水準。低層専用地域(50〜100%)よりはるかに高く、大型マンションの建設が現実的な数字です。
東京で「第一種住居地域」が多い場所はどこ?
東京都内では、第一種住居地域は住宅街と商業エリアの中間地帯に広く分布しています。
代表的なエリア(東京23区内)
- 世田谷区・杉並区・練馬区:閑静な住宅街のなかに、幹線道路沿いのマンションが点在するゾーン
- 板橋区・北区:戸建て・マンション混在地帯の多くが第一種住居地域
- 江東区・墨田区の住居系エリア:再開発が進む臨海部の内陸側に多い
- 渋谷区・目黒区の住宅街:商業地域や近隣商業地域の裏側に第一種住居地域が広がるケースが多い
都心アクセスの良い路線の駅から徒歩10〜20分圏内に広がることが多く、一人暮らし〜ファミリーまで幅広い賃貸ニーズを取り込める場所が多いのが特徴です。
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不動産投資の観点から見た第一種住居地域の魅力
① 大型マンションが建てられる=供給が限定されにくい
第一種住居地域では容積率が200〜400%あるため、中高層マンション(6〜15階程度)を建設できます。これは低層専用地域(容積率50〜150%)では実現できないことで、まとまった戸数の分譲・賃貸マンションを供給できる環境が整っています。
投資家にとっては、「良い立地にマンションが建ちやすい」ということは、将来的な物件売却や建て替え時の資産価値の維持・向上につながるポイントです。
② 生活利便性が高く、安定した賃貸需要が見込める
第一種住居地域では、床面積3,000㎡以下のスーパーやコンビニ、クリニック、飲食店なども建築できます。つまり、賃貸入居者にとって「生活しやすい環境」が整いやすいということです。
風俗系施設・パチンコ店・カラオケなどは建てられないため、住環境の質が維持されやすく、単身者・ファミリーともに長期入居しやすいエリアになります。
③ 純粋な商業地域に比べてリスクが低い
商業地域では容積率が最大1,300%と高い反面、風俗店の建設も可能で「夜の街化」するリスクがあります。対して第一種住居地域は、そういった施設の建設が規制されているため、住環境が大きく変化するリスクが低いのが特徴です。
賃貸経営の安定性を重視する投資家にとって、この「周辺環境のブレにくさ」は大きなメリットです。
注意点・デメリットも正直に解説
① 容積率の上限が低めで、高利回り物件は建てにくい
第一種住居地域の容積率は200〜400%。商業地域(最大1,300%)や近隣商業地域(最大500%)に比べると低く、同じ敷地面積でも建てられる床面積が少なくなります。
つまり、新築マンションの開発コストに対して取れる収益が商業地よりも少なくなりがちで、表面利回りは相対的に低くなる傾向があります。「高利回りを求めるなら郊外や商業地域の方が有利」という判断になることも。
② 駅から遠いと賃貸需要が落ちやすい
第一種住居地域は住宅街に多いため、駅から徒歩15〜25分といった場所にも広がっています。こうしたエリアでは、単身者向けの賃貸需要が大幅に落ちる可能性があります。
投資物件を選ぶ際は、「用途地域が第一種住居地域だから安心」ではなく、最寄り駅からの距離や路線のターミナル駅までのアクセスも必ず確認しましょう。
③ 将来の土地用途変更リスクがゼロではない
用途地域の変更は自治体の都市計画によって行われます。第一種住居地域が将来的に商業系の用途地域に変更されると、周辺に店舗や大型施設が増える可能性があります。
一般的に用途地域の変更は10〜15年ごとに見直されますが、駅前再開発や都市計画の変更によって住環境が変わるリスクは把握しておきましょう。
投資判断で使える3つのチェックポイント
チェック①:容積率と既存物件の消化率を確認する
その土地の容積率に対して、すでに建っている建物がどれだけ容積を消化しているか(容積消化率)を確認しましょう。容積率が余っている土地は将来建て替えで上積みができるため、資産価値向上の余地があります。
チェック②:周辺の賃貸需要層を確認する
第一種住居地域の物件は、単身者・ファミリー・DINKS(共働き夫婦)など多様な賃貸層を狙えます。周辺の学校・会社・病院の分布を確認し、どの属性の入居者が来やすいかを事前に分析することが重要です。
チェック③:風俗店・パチンコ店の有無を現地確認する
第一種住居地域にはそれらの施設は建てられませんが、隣接する近隣商業地域や商業地域にある場合は影響を受けることがあります。内見時に現地を歩いて周辺環境を確認する習慣をつけましょう。
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他の用途地域との比較:第一種住居地域の立ち位置
第一種住居地域は、住居系用途地域のなかでどんな位置づけにあるのでしょうか。近接する用途地域と比較して整理します。
| 用途地域 | 容積率目安 | 風俗店 | ホテル | 投資適性 |
|---|---|---|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | 50〜100% | ✕ | ✕ | ★★ |
| 第一種中高層住居専用地域 | 100〜300% | ✕ | ✕ | ★★★ |
| 第一種住居地域(本記事) | 200〜400% | ✕ | ○(3,000㎡以下) | ★★★ |
| 近隣商業地域 | 〜500% | ✕ | ○ | ★★★★ |
| 商業地域 | 〜1,300% | ○ | ○ | ★★★ |
第一種住居地域は、住環境の安定性と投資ポテンシャルのバランスが良い「中堅」ポジションです。初心者投資家が最初の1棟を検討するエリアとして選ばれることも多く、区分マンション選びのポイントとも合わせて検討する価値があります。
まとめ:第一種住居地域は「安定志向」の投資家に向いている
第一種住居地域の特徴をまとめると、以下のとおりです。
- 容積率200〜400%で大型マンションの建設が可能
- 生活利便施設が整いやすく、安定した賃貸需要が期待できる
- 風俗系施設・大型商業施設は建てられず、住環境が守られやすい
- 商業地域より利回りは低めになりがちだが、リスクも低め
- 駅距離・周辺環境の個別確認が投資成功のカギ
「高リターンより安定を重視したい」「はじめての投資物件を探している」という方には、第一種住居地域の物件は有力な選択肢のひとつです。用途地域の全体像を把握したうえで、エリアごとの特性を比較検討してみてください。