※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。紹介する会社は報酬額ではなく、比較検討の材料になるかどうかで選んでいます。
区分マンション投資でよくある誤算が「物件価格+頭金だけ用意すれば買えると思っていた」というものです。実際には物件価格とは別に、価格の6〜10%程度の諸費用が現金で必要になります。3,000万円の物件なら、200万〜300万円です。
この記事では、3,000万円の中古区分マンションを例に、初期費用8項目を実額で計算します。あわせて、購入後に毎年かかるランニングコストも一覧にまとめました。数字を入れ替えれば自分の物件でも試算できる形にしています。
Contents
初期費用の全内訳——3,000万円の中古区分の場合
前提:物件価格3,000万円(中古区分マンション)、フルローン利用、固定資産税評価額は土地500万円・建物700万円と仮定します。
| 費目 | 計算根拠 | 金額 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | (価格×3%+6万円)×1.1 | 1,056,000円 |
| ローン事務手数料 | 借入額×2.2% | 660,000円 |
| 不動産取得税 | 評価額1,200万円×3% | 360,000円 |
| 登録免許税(建物) | 建物評価額×2.0% | 140,000円 |
| 抵当権設定登記 | 借入額×0.4% | 120,000円 |
| 司法書士報酬 | 目安 | 80,000円 |
| 登録免許税(土地) | 土地評価額×1.5%(軽減後) | 75,000円 |
| 火災保険(5年一括) | 目安 | 25,000円 |
| 印紙税 | 売買代金1千万〜5千万円 | 10,000円 |
| 合計 | 2,526,000円(価格の8.4%) |
注目すべきは、上位3項目(仲介手数料・ローン事務手数料・不動産取得税)だけで約207万円と、諸費用全体の8割を占めることです。ここを理解すると、どこを削れるかが見えてきます。
仲介手数料——上限であって定価ではない
売買価格400万円超の部分は「価格×3%+6万円+消費税」が法律上の上限です。上限であって定価ではありません。売主が不動産会社の物件(売主直販)なら、そもそも仲介手数料は発生しません。
ローン事務手数料——金融機関で大きく差が出る
借入額×2.2%が一般的ですが、定額型(3〜11万円程度)を採用する金融機関もあります。3,000万円の借入なら、定率型66万円に対して定額型は数万円で、差は50万円以上です。ただし定額型は金利がやや高めに設定されていることが多く、総支払額での比較が必要です。
不動産取得税——軽減措置の確認を
課税標準(固定資産税評価額)に対して3〜4%が課されます。取得後に納税通知書が届く後払いの税金で、購入から半年〜1年後に届くことが多く、忘れた頃に来ます。一定の要件を満たす住宅には軽減措置があるため、対象になるかは必ず確認してください。
登録免許税——土地の軽減は2029年3月末まで
所有権移転登記は原則2.0%ですが、土地の売買による移転登記は1.5%への軽減措置があり、2029年3月31日までの登記申請に適用されます(2026年4月に3年延長されました)。区分マンションでも敷地権部分は土地なので、この軽減の対象になります。
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購入後に毎年かかるランニングコスト
初期費用を乗り越えても、保有中は毎年コストが発生します。3,000万円・専有面積25㎡のワンルームを想定した年間の目安です。
| 費目 | 年額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 管理費・修繕積立金 | 12万〜24万円 | 築年数とともに上昇する |
| 賃貸管理手数料 | 家賃の3〜5% | 集金代行の場合 |
| 固定資産税・都市計画税 | 5万〜10万円 | 評価額により変動 |
| 火災保険料 | 5,000円前後 | 5年一括なら按分 |
| 原状回復費(積立ベース) | 3万〜5万円 | 退去時にまとめて発生 |
| 設備交換(積立ベース) | 2万〜4万円 | 給湯器・エアコン等 |
年間の家賃収入が120万円(月10万円)だとすると、ランニングコストだけで25万〜45万円、家賃の2〜4割が消えます。ここにローン返済が乗ります。
とくに管理費・修繕積立金は築年数とともに確実に上がります。購入時の金額のまま20年後を計算していると、収支は大きく狂います。詳細はマンション管理費・修繕積立金の相場と値上がりリスクで解説しています。火災保険の選び方は不動産投資の火災保険を参照してください。
自己資金別・購入できる物件価格の早見表
諸費用を8.4%とし、フルローン(頭金ゼロ・諸費用は現金)を前提にした場合の目安です。
| 用意できる現金 | 購入可能な物件価格の目安 | 諸費用の概算 |
|---|---|---|
| 100万円 | 約1,190万円 | 約100万円 |
| 170万円 | 約2,000万円 | 約168万円 |
| 250万円 | 約3,000万円 | 約252万円 |
| 340万円 | 約4,000万円 | 約336万円 |
ただしこの表は「諸費用を払い切ったら現金ゼロ」という状態を意味します。実際には、購入後に不動産取得税(3,000万円の物件で約36万円)が後から届き、さらに空室・原状回復・設備故障への備えも必要です。
目安として、諸費用に加えて家賃の6か月分程度は手元に残しておくのが安全圏です。月10万円の家賃なら60万円、3,000万円の物件を買うなら現金310万円前後を見ておくと、最初のトラブルで慌てずに済みます。
諸費用を織り込んだ本当の利回り
広告に載っている表面利回りは、これらの費用を一切考慮していません。
3,000万円・年間家賃120万円なら表面利回りは4.0%です。しかし初期費用252.6万円を投資額に含め、ランニングコスト年35万円を引くと、実質的な利回りは(120万−35万)÷(3,000万+252.6万)=約2.6%まで下がります。
この差を理解しないまま購入すると、想定と現実が噛み合いません。計算方法は表面利回りの罠と実質利回りの計算方法に整理してあります。エリア別の利回り水準は東京の不動産投資 利回り相場で確認できます。
さらに、保有期間が長くなると減価償却の終了によって帳簿上は黒字なのに現金が残らない「デッドクロス」が発生します。長期の収支を組むならデッドクロスの仕組みと対策もあわせて確認してください。
初期費用を抑える3つの現実的な方法
- 売主直販の物件を検討する——仲介手数料105.6万円がまるごと不要になります。ただし物件価格自体が割高な場合もあるため、相場との比較は必須です
- ローン事務手数料の型を比較する——定率型と定額型で50万円以上の差が出ます。金利差と合わせた総支払額で判断してください
- 諸費用ローンは慎重に——諸費用まで借りられる商品はありますが、借入総額が増えて毎月の収支が悪化します。金利上昇局面ではとくに注意が必要です
会社ごとの取り扱い物件の傾向は不動産投資会社おすすめ比較ランキングで比較しています。
なお、諸費用とランニングコストを織り込んだうえで借入条件まで含めて収支を判断するなら、イールドギャップの考え方が役に立ちます。取得価格そのものの動向は2026年公示地価で読む東京23区を参照してください。
まとめ
- 区分マンション投資の初期費用は物件価格の6〜10%。3,000万円なら約252.6万円(8.4%)
- 仲介手数料・ローン事務手数料・不動産取得税の3項目で諸費用の約8割
- 土地の登録免許税1.5%軽減は2029年3月31日まで延長された
- ランニングコストは年25万〜45万円、家賃の2〜4割が消える
- 諸費用を織り込むと、表面利回り4.0%の物件でも実質は2.6%程度
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※本記事は2026年9月時点の公開情報にもとづく情報提供であり、特定の投資判断を推奨するものではありません。税率・軽減措置の適用要件は個別事情により異なります。実際の税額については税理士または所轄の税務署・都道府県税事務所にご確認ください。試算は記載の前提条件にもとづく概算です。