不動産投資の判断に使う数字を、出典とセットで一か所にまとめたページです。価格や金利は毎月動くため、参照した資料と時点を明記し、更新のたびに見直します。個々の数値は公的機関や各社の公表資料に基づいています。最終更新:2026年8月19日(レインズ2026年7月度・日銀・住宅金融支援機構の公表値を反映)
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東京の中古マンション価格:エリア別の最新値(2026年7月)
東日本不動産流通機構(レインズ)の月例マーケットウォッチ 2026年7月度(首都圏版)から、東京都のエリア別の成約㎡単価をまとめます。5月に首都圏平均が73か月ぶりに前年割れした後も、東京都内は都心・城南・城西を中心に前年を上回る水準を保っています。
| エリア(2026年7月) | 成約㎡単価 | 前年同月比 | 成約件数(前年比) | 在庫件数(前年比) |
|---|---|---|---|---|
| 都心3区(千代田・中央・港) | 239.25万円 | +0.9% | 228件(−18.6%) | 4,942件(+50.5%) |
| 城西(新宿・渋谷・杉並・中野) | 156.93万円 | +10.3% | 244件(−23.3%) | 4,815件(+21.6%) |
| 城南(品川・大田・目黒・世田谷) | 133.83万円 | +8.8% | 323件(−20.6%) | 4,590件(+12.3%) |
| 城北(文京・豊島・北・板橋・練馬) | 107.37万円 | +3.7% | 285件(−18.6%) | 4,166件(+18.7%) |
| 城東(台東・江東・江戸川ほか) | 100.00万円 | +3.3% | 429件(−8.3%) | 5,274件(+10.4%) |
| 多摩地区 | 58.44万円 | +10.5% | 354件(+3.8%) | 3,340件(−8.6%) |
出典:東日本不動産流通機構「Market Watch 2026年7月度(首都圏版)」
2026年7月の市況で押さえるべき点:価格ではなく「件数」が動いた
7月のデータでいちばん大きく動いたのは価格ではなく取引量です。東京都の中古マンション成約件数は前年同月比−13.9%で、主要13都道府県のうち12で前年を下回りました。一方で在庫は積み上がっており、都心3区の在庫件数は前年比+50.5%と1.5倍になっています。
売り出し価格と成約価格の差も広がりました。東京都の在庫㎡単価は174.46万円で前年比+23.2%と、成約㎡単価の伸び(+1.2%)を大きく上回っています。在庫の平均には売れ残りが含まれるため成約より高く出やすい点は割り引く必要がありますが、それでも両者の開きは1年前の1.18倍から1.44倍まで拡大しました。売り手の希望価格に買い手がついていけていない状態と読めます。
投資判断としては、「価格が崩れた」段階ではなく「売りにくくなり始めた」段階と捉えるのが妥当です。出口を数年内に想定する場合、成約までの期間が延びる前提で資金計画を組んでおくほうが安全です。
築年数と価格の関係
同じくレインズの成約データから、築年数が上がると価格がどの程度下がるかの目安をまとめます。新築から築10年までで大きく下がり、築20年を過ぎると下落は緩やかになり、築30年を超えると下げ止まる傾向があります。下落は一定のペースではない、という点が投資判断では重要です。
| 築年数 | 新築時を100とした価格の目安 |
|---|---|
| 築0〜5年 | 100 |
| 築10年 | 約84(約−16%) |
| 築20年 | 約65(約−35%) |
| 築26〜30年 | 約57 |
| 築30年超 | 下げ止まり傾向 |
より詳しい解説は築年数別 マンション価格の下落率データにまとめています。
東京の区分マンションの利回りの目安
都心の区分マンションは、新築から築浅が中心で、表面利回りは3〜4%台が中心です。ここから管理費・修繕積立金・固定資産税・賃貸管理手数料・空室期間、そしてローン金利が引かれるため、手取りの利回り(実質利回り)はおおむね1.5〜2.5%に落ち着きます。物件ごとの手取りは、実質利回り&出口シミュレーターに価格と家賃を入れると確認できます。
エリア別の空室率・賃料水準は東京23区の空室率・賃料データ2026にまとめています。
金利と融資の動向(2026年8月時点)
金利は上昇局面が続いています。主要な数字は次のとおりです。
| 項目 | 水準 | 時点・備考 |
|---|---|---|
| 政策金利(無担保コール翌日物) | 1.00%程度 | 2026年6月の金融政策決定会合で+0.25%。次回会合は9月17〜18日 |
| フラット35(21〜35年・融資率9割以下)最頻金利 | 3.290% | 2026年8月。前月3.140%から+0.15%、現行制度(2017年10月〜)で最高 |
| 長期金利(10年国債利回り) | 2.80% | 2026年7月31日時点 |
返済計画は、金利が今より1〜2%上がっても回るかを前提に組むのが基本です。固定を選ぶか変動で走るかの判断材料は金利上昇後の不動産投資ローン対応で整理しています。
一方で、金融機関の貸出姿勢は一様ではありません。各社の決算資料を見ると、不動産業向け融資を積極的に伸ばしている銀行と、絞っている銀行に分かれています。たとえばスルガ銀行は不動産業向け融資が前年比で大きく増え、オリックス銀行も2年で残高を倍以上に伸ばしています。融資先選びは評判ではなく、こうした決算の数字で見るのが確実です。詳細は銀行決算で判明した積極融資の銀行比較で扱っています。
参考:首都圏平均の推移(2026年前半)
エリア別の前に、首都圏全体の流れも押さえておきます。首都圏の中古マンション成約㎡単価は2026年3月まで上昇が続き、平均で1990年のバブル期水準を上回りました。5月に潮目が変わり、成約坪単価267万円と73か月ぶりに前年を下回っています。全域が一律に下がっているわけではなく、都心の駅近や再開発エリアは底堅く、郊外や築古が調整に入るという二極化が進んでいます。
出典
本ページの数値は、以下の公表資料に基づいています。エリア別の成約㎡単価・成約件数・在庫件数は東日本不動産流通機構(レインズ)「Market Watch 2026年7月度(首都圏版)」、築年数別の価格推移はレインズの築年数別成約データ、政策金利は日本銀行の金融政策決定会合の公表資料、フラット35の金利は住宅金融支援機構の公表値、融資残高は各社の決算資料・IRを参照しています。各数値は参照時点のものであり、最新の一次資料もあわせてご確認ください。
引用・転載について
本ページの表やデータは、出典として当ページのURLを明記いただければ、記事・資料に引用いただいて構いません。数値の解釈や加工は引用者の責任でお願いします。誤りに気づかれた場合は、お問い合わせからご連絡ください。
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よくある質問
Q. 東京のマンション価格は今、上がっていますか下がっていますか?
2026年7月時点では、東京都内は6エリアすべてで成約㎡単価が前年同月を上回っています。城西+10.3%、多摩+10.5%、城南+8.8%と伸びが目立ち、都心3区は+0.9%とほぼ横ばいです。ただし成約件数は東京都全体で前年比−13.9%と大きく減り、在庫は都心3区で前年比+50.5%まで積み上がっています。価格が下がったというより、取引が成立しにくくなっているのが今の局面です。
Q. 都心区分マンションの実質利回りはどのくらいですか?
表面利回りは3〜4%台が中心で、経費と空室、ローン金利を引いた手取りの実質利回りはおおむね1.5〜2.5%です。政策金利1%・フラット35が3%台という金利環境では、借入金利の想定を保守的に置いた試算が欠かせません。物件ごとに差があるため、購入前に自分の条件で試算することをおすすめします。
Q. 在庫が増えているのは買い時のサインですか?
単純に買い時とは言えません。在庫増は選択肢が増える点では買い手に有利ですが、同時に自分が売る側に回ったときも売りにくくなることを意味します。東京都の在庫㎡単価は成約㎡単価の1.44倍まで開いており、売り出し価格をそのまま相場と考えると高値づかみになります。成約ベースの単価を基準に指値を組み立てるのが現実的です。
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